ストレッチをやめると柔軟性は戻る?13研究から解説|ESL
ESSENTIAL STRETCH LAB RESEARCH JOURNAL

FLEXIBILITY / DETRAINING

ストレッチを休むと柔軟性は戻る?

続けていたストレッチを中断すると、広がった関節可動域はどうなるのでしょうか。13研究・556人をまとめた分析から、維持できる変化と失われる変化を整理します。

ESL EDITORIAL · EVIDENCE REVIEW研究の結論へ

01 / ANSWER

中断後に可動域は一部低下しても、すぐに元どおりになるとは限りません

2025年に発表されたシステマティックレビュー・メタ分析では、ストレッチを5〜15週間続けた後、2〜6週間中断した研究をまとめています。対象は13研究・556人です。

結果は二つに分けて読む必要があります。ストレッチ終了直後と比べると、中断後の関節可動域は小さくなる傾向がありました。一方、開始前と比べれば、中断後も可動域が高い状態は残っていました。[1]

研究の要点

「やめたら全部戻る」でも「一度柔らかくなれば維持できる」でもありません。どの時点と比較するかで結論が変わります。

02 / STUDY DESIGN

研究は3つの時点を比較しました

「ストレッチをやめた後」の研究を読むときは、開始前・継続後・中断後の測定を区別します。

01

ストレッチ開始前

最初の関節可動域を測定します。中断後にどこまで戻ったかを判断するための基準です。

BASELINE / 比較の基準

02

5〜15週間の継続後

ストレッチを続けた後の可動域を測定します。統合分析では開始前より可動域が増加しました。

POST-INTERVENTION / 継続後

03

2〜6週間の中断後

ストレッチを中断してから再測定します。継続直後より一部低下しても、開始前より高い可動域が残りました。

DETRAINING / 中断後

統合分析の主な結果Konrad ら、2025年 [1]
継続前 → 継続後関節可動域の増加

効果量 ES = 0.93(95%信頼区間 0.54〜1.31)

継続後 → 中断後可動域の一部低下

効果量 ES = −0.41(95%信頼区間 −0.73〜−0.09)

継続前 → 中断後開始前より高い状態

効果量 ES = 0.55(95%信頼区間 0.33〜0.77)

ESは研究結果を統合するための標準化された効果量で、可動域が何度変わったか、何%残ったかを直接表す数字ではありません。

03 / INTERPRETATION

この結果を日常生活へ当てはめる際の注意点

01

研究が扱った中断期間は2〜6週間

半年や1年間やめた場合の変化まで、この分析から判断することはできません。また、対象は健康な参加者を含む研究であり、症状のある人の経過を示すものではありません。

02

中断中の活動量にも目を向ける

研究では、身体活動を続けていた参加者と活動量が少ない参加者で、可動域の維持に違いが見られました。ただし観察された関連だけで、活動量が原因だと断定することはできません。

03

維持についての証拠はまだ限定的

このレビューは可動域の増加に関する証拠の確かさを高いと評価した一方、中断後の維持に関する証拠の確かさは低いと評価しています。数値だけで個人の将来を予測するのは適切ではありません。

長期的なストレッチ介入をまとめた別のレビューでも、2週間以上の継続による可動域の増加が報告されています。ただし、これは継続中の変化を扱った研究であり、中断後の維持を直接示すものではありません。[2]

04 / DAILY LIFE

忙しくて続けられない時期はどうする?

毎日同じストレッチを続けられない時期もあります。研究の結果を踏まえ、次のように考えると無理なく再開しやすくなります。

01 / CHECK

現在の動きを確認する

以前と同じ方法で前屈や足首などの動きを確かめます。痛みを我慢して可動域を測る必要はありません。

02 / RESTART

再開時は強度を調整する

中断前と同じ強さ・時間にすぐ戻さず、その日の感覚に合わせます。無理に伸ばすほどよいとは限りません。

03 / CONTINUE

続けられる方法を選ぶ

仕事や生活に合わせて、短時間のセルフケアや普段の身体活動を取り入れます。頻度の決め方は目的によって異なります。

ストレッチを毎日行う必要があるかについては、既存の「ストレッチは毎日した方がいい?」で詳しく解説しています。本記事は、継続を中断した後の可動域変化に焦点を当てています。

05 / ESL BODY CARE

施術を受ける間隔は、研究の中断期間と同じではありません

この研究で調べたのは、継続的なストレッチの後に実施を中断した場合の関節可動域です。サロンに何週間ごとに通うべきか、施術をやめるとどうなるかを直接調べた研究ではありません。

ESSENTIAL STRETCH LABでは、本人が感じる張りや動きにくさ、生活上の困りごとを伺い、必要に応じて姿勢・関節可動域・動作を確認します。深層調整ストレッチとボディケアを組み合わせ、施術中の反応や施術後の感覚を共有しながら、その人に合うケアを考えます。

ESL / TORITSUDAIGAKU

パーソナルストレッチ・ボディケア

東急東横線・都立大学駅前。都度利用と継続利用のプランがあります。料金や受付状況は公式案内をご確認ください。

06 / FAQ

よくある質問

ストレッチを1週間休んだら、柔軟性は元に戻りますか?

紹介した分析が扱った中断期間は2〜6週間です。1週間休んだ場合の変化を、この結果から正確に予測することはできません。

一度広がった可動域はずっと維持できますか?

中断後も開始前より高い可動域が残る傾向は報告されていますが、永続的に維持できると示した研究ではありません。

再開するときは以前と同じストレッチをすればよいですか?

身体の状態や生活は変わります。再開時は無理のない範囲で動きを確かめ、強度や時間を調整してください。

ストレッチをやめると肩こりや腰痛も戻りますか?

今回の研究が主に評価したのは関節可動域です。肩こりや腰痛の再発を調べたものではなく、症状の経過へそのまま当てはめることはできません。

07 / REFERENCES

参考文献・編集方針

  1. Konrad A, Warneke K, Donti O, et al. Detraining Effects Following Chronic Stretching Training on Range of Motion: A Systematic Review and Meta-Analysis. Sports Medicine – Open. 2025;11:141. DOI: 10.1186/s40798-025-00935-5
  2. Konrad A, et al. Chronic effects of stretching on range of motion with consideration of potential moderating variables: A systematic review with meta-analysis. Journal of Sport and Health Science. 2024;13(2):186–194. DOI: 10.1016/j.jshs.2023.06.002

編集方針・技術監修

本記事はESSENTIAL STRETCH LABのブランド編集記事です。引用した研究はESL独自の臨床試験ではなく、研究結果がESLの施術効果を保証するものではありません。

創業者・経営者・技術監修:山岸 慎
ESSENTIAL STRETCH LAB 創業者・経営者・技術監修/STUDIO KOMPAS創業者・パーソナルトレーナー・NSCA-CSCS

山岸慎の公式プロフィール・メディア実績 ↗ ESLスタッフ・監修者紹介 ↗

本記事は一般的な情報提供を目的としています。ESLは医療機関ではなく、疾患の診断・治療を行いません。強い痛み、しびれ、外傷後の症状、急な筋力低下などがある場合は医療機関にご相談ください。

関連記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP